社会一般に認められる価値や規範を逸脱し、これに敵対ないし挑戦する行動をいい、以下のように分類されます。
第一に刑事罰の対象となる特定の他者の利益を侵害する行動(殺人、暴行、傷害、恐喝、詐欺、誘拐、放火、強盗など)、嘘、ストーキング、動物虐待などがあげられます。
第二に見かけ上の被害者はいないかもしれないが社会が容認しない行動(売春行動、違法賭博、違法薬物使用など)があげられます。
第三に公的領域や不特定の対象に混乱や悪影響を与える行動(政治的なスローガンを掲げた暴力的破壊行動、政府機関やマスコミなどへのいたずら電話、インターネット上のウイルス、多数のオートバイによる暴走行為など)があげられます。
反社会的行動を頻繁に行う人に対して、DSM-IVでは児童や青年には行為障害、成年者には反社会的人格障害の診断基準を定めています。罹患者は普段は反社会的ではないが、急性精神病状態のときなどに一時的に反社会的行動を行うおそれが高まる場合もあります。