こころの健康アラカルト

老人性うつ病への正しい理解を

一般的に、心の病気は高齢になると自然治癒するケースが多いようです。ただし、認知症の発症と、うつ病・不安障害との区別は難しいので注意が必要です。高齢者になるほど配偶者や友人等との死別、身体的な衰えなどの喪失感が引き金になって、老人性うつ病が発症することがあります。
認知症との見分け方は、頭部のMRIにより脳に血管性の障害がないか、また血液検査などで高脂血症等を合併していないかどうかを確認する方法もあります。これらの症状がある場合は脳血管性認知症の疑いが強いですね。
いずれにしても一般科と違って、高齢の方は自分で専門クリニックを訪れることは難しいと思われます。ご家族の方が積極的にケアされ、正しい情報を知る意味でも付き添いのうえ、受診される事をお勧めします。 残り人生の質を高めるためにも、早めに専門医にご相談下さいね。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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