福祉用語の基礎知識

社会福祉のおけるニードの話

一般的にニードとは必要・要求の意味で使われますが、社会学的な意味のニードとは、社会生活の中での基本的な必要・要求として一定の標準を満たしたものや専門家が判断したものを言います。
高橋紘士によるニード
顕在化したニード:サービス提供側によって把握され、ニードが表出されている需要化 されたニードと表出されているが、サービス提供者側に把握されていないニード 潜在的ニード:サービスに向けて表出されていないニードと表出も感得もされていないニード
ブラットショーによるニード
規範的ニード:専門家が「望ましい」基準との対比においてニードがあると判断した場合
感得されたニード:ニードがあることを、本人が自覚している場合
表明されたニード:感得されたニードがサービス利用の申請といった行動に転化した場合
比較ニード:サービスを利用している人と同じ特性を持ちながらサービスを利用していない場合
ニードはどのようなもので満たされるのか
ニードは貨幣的ニード:金銭の給付によって行うもの
非貨幣的ニード:金銭ではなく、医療や福祉サービス等によって対応すべきもの
代替・補完的ニード:家族等において充足可能なもの
即時的ニード:社会的な解決を求められるもの
一人ひとりのニードは、表出度合いが違うため、援助者は、感じ、考え、様々な視点から利用者の欲求が満たされ、より利用者自身が幸せになることができる方法を、利用者の方と一緒に探しています。