文部科学省は、2007年1月19日、児童・生徒の問題に関する調差で用いる、いじめの定義を見直すことを決め、従来のいじめの定義では、「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」としていたが、見直し案では「子どもが一定の人間関係のある者から、心理的・物理的攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」「いじめか否かの判断は、いじめられた子供の立場に立って行うよう徹底させる」としています。
いじめには、いじめる側、いじめられる側、傍観者という構造があり、いじめの原因はいじめる側やいじめられる側だけにあるのではなく、傍観者がいじめを黙認することは、いじめる側にとって暗黙の了解と解釈され、いじめを促進することになるという考えもあります。現在、全国の小学校、中学校、高学校、特殊教育諸学校におけるいじめの認知件数は12万4898件に昇っています。いじめや不登校等の学校での問題は年々深刻であり、現在では文部科学省における「ソーシャルスクールワーカー活用事業」を中心に、個人が環境に合った学校生活を円滑に行えるよう取り組みが始まっています。