こころの健康アラカルト

口臭が気になることはありませんか

と話をしていてもしかしたら「私の息、臭っていないかしら」と心配になることはありませんか?
肝臓の問題や口腔内の汚れ、歯槽膿漏、真菌などが口臭の原因になることがあります。また嗅覚に異常がある場合も実際にはない臭いを感じることがあります。 逆に本人が口臭に気づいていない場合もあります。周囲は言いづらいことが多いのですが、学校や職場で避けられたり、いじめの原因になることがあります。何も気づいていない本人がつらい思いをするので、まずは家族が指摘して歯磨きなどに注意を払ってあげることが大切です。
しかし、体に問題がなくても口臭を感じたり、他人に不快感を与えていると感じる場合は、「自己臭妄想症」と呼ばれる心の病気の可能性があります。思春期の男の子に多く見られ、神経性障害で神経が過敏になり口臭があると思い込んでしまうのです。このため劣等感を持ったり周りに嫌われていると思い、教室にいられなくなる場合や不登校になるケースもあります。
また境界性パーソナリティ障害やある種のうつ病などが合併している場合は、統合失調症でも幻臭を感じることがあります。
いずれの場合も気になる方は、専門科を受診してみてはいかがでしょう。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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