こころの病豆知識

Q043. 「依存症」と「中毒」は同じ意味ですか?

違います。
「依存症」は、心の空白を埋めたり、ストレスから逃れるために、何かに依存し、自分でもやめられなくなる状態のことをいいます。
それに対して、「中毒」は、悪い依存が続いた結果、肉体的・精神的に障害され、生きるのに耐えがたいような状態になることを指しています。
「依存」には、「良い依存」と「悪い依存」があります。私たちは、周囲と程よい依存関係を保つことで、主体的に生きることができています。つまり、相手を尊重しながら、お互いに助け合い、支え合っていくことができます。「依存」はそもそも、人間がうまれつきもっている、心の安心や肉体の満足を求める行為です。とことが、不安や孤独を紛らわすために、何かに頼ったり、相手を支配や束縛したりする「悪い依存」に陥ってしまうと、依存の対象である人や物から離れられなくなってしまうのです。これが「依存症」と呼ばれる状態です。