ペットロスには期間や程度というのはあるのでしょうか。
数カ月~半年と経つうちに寂しさは薄れていきますが、ひどい場合は、喪って数か月を経ても、ペットが歩く足音が聞こえたり、玄関にお迎えをして待っているペットの姿が見えたりします。
立ち直るためには、かけがえのないペットだったとしても「新しいペット」を飼うことが有効な場合が多いです。長年一緒だったペットは家族の一員という思いがあるので、本人としては最初の1、2週間は抵抗があるかもしれませんが、やはり「新しいペット」で治ることが少なくありません。1、2カ月経ったころ、身近な人から新しいペットを飼うように薦めるのがいいでしょう。
「周りに言われて飼い始める」という過程が重要です。言われて飼い始めたら、可愛くなってきたというプロセスですね。本人が自分から飼うのを待っているより、周りから薦める方がいいと思われます。
心の病気を抱えている人の場合は、ペットの存在は特別な意味合いがあり、丁寧な対応を必要とする場合が多いです。薬で改善されなかった点が、ペットで良くなったという場合もあり、喪うことで病状が悪化してしまうことがあるからです。
新たなペットを進めるのも、医療機関のスタッフから話をしてもらう方がいいかもしれません。家族の言葉よりも、第三者の言葉の方が「そうかな」と受け入れてくれる場合があります。早めのご相談を。
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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