前号では、仕事の終わりの時間が近づくと、アルコールを思い浮かべてしまうなど、男性によく見られるアルコール依存症のサインを紹介しましたが、女性の場合でもPTAや父母会のランチなどで、「楽しく食事をしたい」と理由づけをしてビールやワインを口にする人は、要注意です。
こういう人たちの中には、他人にもお酒を勧めては次から次へとコップをあける人がいます。自分一人だけではなく、みんなで飲むことで、昼間からの飲酒を正当化するのです。 食前酒と称して、休日の昼間から飲む、行楽地で昼間から飲む、これも重要なサインです。アルコールを摂取しつつも、いろいろな理由づけをして「自分はアルコール依存症ではない」と打ち消す気持ちがあることこそ、まさに初期症状の特徴です。
まず、本人が自覚をすること、もちろん周囲の協力も絶対に必要です。生活習慣を是正していかなければなりませんから、お酒を常備しているような家は危険です。
また、アルコール依存症では、精神的・身体的に純粋にアルコールに依存しているひとたちのほうが多いのですが、心理的理由がある人も3分の1ほどいると言われています。これからの人生において、お酒に頼らずに問題に対応していく能力を培っていかなければなりません。 ぜひ、早めのご相談を!
ハートクリニック院長 浅井逸郎
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